日本金属学会

身の回りの金属を知ろう

金属は身近なところで活躍しています。
身の回りに溢れている金属製品について、知っているようで知らない事がたくさんあります。
どこでどんなふうに活躍しているか、身の回りの金属について知ってみませんか?

現場の声

大学ではどんなことを勉強するの?
vol.5鈴鹿工業高等専門学校高専生 松下和樹さん

Q1.材科学系に進んだきっかけはなんですか?
材料を学ぶきっかけとなったのは、中学3年生の時に参加した鈴鹿高専のオープンキャンパスでした。 材料工学科の見学会で実験室に並んでいる高価な装置に驚き、これを使えたらかっこいいなという憧れが始まりでした。 さらに材料の力が多くの最先端の技術を支えているという先生のお話を聞いた時、材料工学の世界に飛び込むことを決めました。 先生の言葉通り、例えばリニアモーターカーや燃料電池自動車など、最新の技術を支えているのは材料の力であると感じることがよくあります。
Q2.大学ではどのようなことを学んでいるのですか?
主に金属材料について学んでいます。さらにセラミックスのような無機材料や、プラスチックのような有機材料に加え、基礎的な機械系、電気系科目など幅広い分野の講義も受けています。 どの分野にも材料の関わりは深いため、幅広い知識をもっているのは材料を学ぶ学生の特徴であると思います。 講義だけでなく、毎週実験の授業もあります。実験では興味深い現象を目の当たりにできるので、毎週楽しみながら、さらに実験の技術も自然に身に付けることができます。
Q3.何を研究しているのですか?
私は様々なガスの中から水素だけが通り抜けられる水素透過膜という金属膜の研究をしています。 水素透過膜をフィルターとして用いれば、非常に純度の高い水素を簡単に作ることができます。 高純度水素は最近注目を集めている燃料電池自動車の燃料として利用することができるので、水素社会の実現に向けて、注目されている新しい技術のひとつです。 研究は失敗の積み重ねで、良い結果が出ない時も多々ありますが、将来水素透過膜が広く実用化されたときに自分の研究の成果が少しでも役に立っていることをイメージして、毎日楽しく、真剣に研究を進めています。
Q4.研究室での一日は?
午前中の講義を終えた後、研究室に向かいます。自分の研究を進めながら、行き詰った時には、研究室のメンバーとディスカッションしたり、先生にアドバイスを頂きながら、コツコツと進めています。 実験を終えて、夕方に帰ることが多いですが、夢中になると夜になっている日もあります。 また定期的に行う研究室でのイベントも楽しみのひとつです。最近では先生と研究室のメンバーで焼肉に行って、ボーリング大会を開催しました。
Q5.授業や研究以外はどのように過ごしていますか?
私は高専の専攻科に所属しており、来年以降は大学院への進学を志望しているので、大学院入試に向けた勉強をしています。大学院進学後も、金属材料の研究を継続する予定です。 今までに習ったことをもう一度復習すると、新たな発見もあり、金属材料はおもしろいなと思うことがよくあります。 もちろん勉強だけでなく、友達と遊んだり、アルバイトをしたり、うまく自分の時間を作りながら充実した学生生活を送っています。
Q6.子供の頃、将来何になりたいと思っていましたか?
子供の頃から工具を使って電化製品を分解したり、プラモデルを作ったりすることが好きで、ものづくりをしたいという気持ちがありました。 材料の分野はものづくりのイメージとは遠いかもしれませんが、研究室ではオリジナルの装置を組んだりするので、自分にあった分野の選択であったと思います。
Q7.今現在、将来何をしたいと思っていますか、どこで働きたいですか?
将来も大学や企業の研究所などで材料に関わる研究を続けたいと思っています。材料に詳しい学生を求めているということをよく言っていただけるので、様々な選択肢が広がっています。
Q8.高校で勉強をしておくとよい科目は何ですか?
英語が重要です。工学部に進学すると、どの分野でも英語の論文やマニュアルを読む機会が多くなるだけでなく、就職した先輩のお話を聞くと海外転勤などもよくあるそうなので、英語は必要不可欠です。私も英語の習得に苦労しています。専門知識については、高専や大学で手厚く教えて頂けるので、心配いりません。
Q9.中高生の時の得意科目と不得意科目は何でしたか?
得意科目は数学、不得意科目は国語でした。問題集を解き進めるのが楽しくて、数学ばかり勉強していた記憶があります。 それに比べて国語は勉強の結果が出にくいので、あまり進んで勉強できませんでした。 しかし理系に入っても論文や研究に関する書類を書く機会は頻繁にあるので、国語力は身に着けておくべきだと思います。

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