日本金属学会

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組織と活動概況

 公益社団法人日本金属学会は1937年2月14日に創設され、2022年2月末時点の会員数は国内外合わせて4,650名、156団体で、金属およびその関連材料に関する研究成果を世界に発信する学会として活動を展開しています。右頁の組織図に示すように、最高議決機関である「社員総会」、業務執行決定機関の「理事会」、業務監査機関の「監事」の下で、「委員会」、「支部」、「事務局」により、学術誌や学術図書の刊行、講演会や講習会の開催、調査・研究、表彰・奨励の事業を行っています。
 また、金属学会のプレゼンスの向上等を図ることを目的として「広報委員会」を2021年に設置して、広報活動を強化しました。2022年は新たなロゴマークを制定し、略称をJIMMへ変更しました。さらに、学会パンフレットの制作、ホームページのリニューアル等を行いました。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は継続しているものの、行動制限の緩和等により、2022年は秋期講演大会や一部の研究集会の対面開催やハイブリッド開催等の対面での活動も再開しました。
 刊行事業では、機関誌および学術図書類を刊行しています。
 会員の情報交換や啓発・教育を目的として、2022年も会報「まてりあ」を毎月刊行し、会員に配布しました。「入門講座」、「講義ノート」といった学びの支援や、「特集」、「最近の研究」、「新技術・新製品」等のホットな研究や開発に関する解説に加えて、近年は魅力ある会報に向け、社会の中で見られる金属を紹介する「巻頭記事」、各金属元素の物理的や化学的特徴等を紹介する「金属素描」、物性等の金属にまつわる様々な数値をグラフにして見える化する「金属何でもランキング」、「“あのころ”のまてりあ」、「よくわかる!ピンポイント講座」、「実学講座」、「思い出の教科書、この一冊!」、「科学館めぐり」、優秀高校生ポスター賞等の受賞者に発表体験を通して感じたことなどを書いてもらう「スポットライト」、「先達からのお便り」等の多彩な記事を掲載しました。
 論文誌として、和文の学術論文誌「日本金属学会誌」、および材料系14学協会と共同刊行している英文の学術論文誌「Materials Transactions」を毎月刊行して、研究成果を国内外に広く発信しています。日本金属学会誌では年間約50編の論文を掲載してますが、近年は投稿・掲載数の減少が続いており、2022年は冊子を2号ずつ合併して発行せざるを得ませんでした。Materials Transactionsでは年間約260編の論文を掲載してます。Materials Transactionsの2021年インパクトファクターは1.377と2年連続で1.3を越えました。
 金属および関連材料に関する専門書や教科書等の「学術図書類」を刊行してます。既刊図書の電子化を進めており、一部は電子書籍として販売してます。2022年には全ての図書の電子化を完了し、一部を除いた37タイトルの電子書籍を会員へ無料公開することを開始しました。
 講演会・講習会事業では、「講演大会」や「セミナー」、「シンポジウム」等を開催してます。
 最新の研究成果を発表・討議するとともに、会員間の交流を図ることを目的として、春秋2回の「講演大会」を開催してます。2022年の春期講演大会はオンラインでの開催を余儀なくされましたが、秋期講演大会は2019年以来3年ぶりに対面開催(福岡工業大学)を行いました。春期講演大会は約690件の講演、約1,200名の参加で、秋期講演大会は約1,000件の講演、約1,500名の参加があり、COVID-19以前に近づきました。講演大会では受賞記念講演、特別講演、一般口頭講演、ポスター発表、高校生ポスター発表、公募シンポジウム講演、企画シンポジウム講演、国際セッション講演、日本鉄鋼協会との共同セッション講演が行われました。また、秋期講演大会では「機器展示」、「ランチョンセミナー」、企業説明会に代わる「ランチタイム学生キャリアサポートセミナー」を対面で開催しました。一方、若い世代に材料に関する関心を高めてもらうきっかけとするための「高校生・高専学生ポスター発表」は発表者の利便性を考慮してオンラインで開催し、春期48件、秋期24件の発表がありました。
 「セミナー・シンポジウム」では、2022年から新たにシリーズ化した教育講座をオンラインで行う「オンライン教育講座」を開始し、2022年は5テーマの講座を開催しました。「金属学会セミナー」、「金属学会シンポジウム」も再開し、それぞれ1件ずつ開催しました。「国際会議」はこれまでに25件を本会主催で開催していますが、2022年の開催はありませんでした。
 調査・研究事業では、関連が深い専門分野の研究者や技術者が集う9つの「分科」で「調査研究委員会」の活動を行ってます。ほかに、重要な運営に関する「企画委員会」や「戦略推進委員会」、「国際学術交流委員会」、「男女共同参画委員会」等が設置されています。
 先端領域や学際的領域の研究を促進する目的で10件の「研究会」と1件の「若手研究グループ」が活動しており、2022年は活動を再開して「研究集会」等を開催しました。さらに分野を超えた取り組みを強化すべき課題に対して産・学が連携して取り組んでいくことを目的として、「産学協創研究会」を新設し、2022年度から4テーマ(マテリアルズインテグレーション、カーボンニュートラル、アディティブ・マニュファクチュアリング、新材料・新機能創製)が活動を開始しました。学術・技術の発展や若手研究者の奨励を目的とした助成事業として「フロンティア研究助成」を行っており、2022年も10テーマの研究に助成金を交付しました。さらに、金属および関連材料分野の振興に向けた材料戦略活動、次世代を担う人材の教育や育成を目的とした「人材育成」活動、女性の社会進出を支援するための「男女共同参画」活動を行っています。
 国際学術交流活動として、World Materials Day Award の授賞、米国TMSとの講演大会へ研究者の相互派遣、韓国KIMとの共同シンポジウム開催、ASM Internationalと連携事業等を実施しており、2022年はこれらの大部分を再開しました。さらに2022年は新たにインド・環太平洋諸国との連携を強化する目的で、秋期講演大会において第1回「国際セッション」を開催し、インド、中国、韓国、オーストラリア、米国、日本の講演者に9名よる講演発表が行われました。
 表彰・奨励事業では、「名誉員」や「学会賞」を始めとして、「各種賞」を受賞しています。
 優れた研究や技術開発の成果を上げた者や当該分野の発展に寄与した者の表彰や今後の貢献が期待される者の奨励を目的として、2022年も例年通り17件の表彰・奨励を行いました。また、1名の金属学会フェローを認定しまし。全国の8つの「支部」での活動も徐々に再開し、各支部で講演会、講習会、研究会などを実施しました。
 日本金属学会は21世紀の日本を背負って立つ研究者や技術者の入会を大いに歓迎します。会報「まてりあ」は、会員のみに提供されます。さらに、会員には、講演大会への会員参加費での参加および登壇費の免除、刊行物の会員価格での購入、本会主催のセミナー・シンポジウム・講演発表会等への会員割引価格の参加等の特典があります。
 また、2023年からは「ユース会員」を募集します。小中高校生や大学3年生相当までの若い世代の皆さんに金属材料に関する研究や開発の世界に触れてもらい、金属材料の面白さを知ってもらうことを目的に、入会金・年会費無料のユース会員を設けます。会員になるといろいろな特典がありますので、会員の皆様のご子弟の方々にお知らせしていただき、ユース会員になっていただけるようにお勧めください。

入会・会員

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