第12回日本金属学会学術貢献賞 贈呈式(11名) (2014年9月24日)
(株)神戸製鋼所材料研究所主任研究員 有 賀 康 博 君
受賞者は、主に銅合金やアルミ合金において、新たな組織解析手法を開拓しながら、電子顕微鏡法などの汎用技術を相補的に用いて、金属材料の高性能化のための組織制御技術にブレークスルーをもたらして材料開発に貢献している。耐応力緩和特性を支配する新たな組織因子として原子クラスタの存在を提案し、その体積分率と応力緩和率との定量的関係を見出した。極微量の析出挙動を定量化し、実操業における熱延、冷延、熱処理の一貫工程での固溶・析出状態の制御指針を導出して、半導体リードフレーム用新合金の開発にも成功している。
秋田大学国際資源学部教授 井上 亮 君
受賞者は、鉄鋼製精錬プロセスを中心に、その熱力学的検討、非金属介在物粒子による鋼結晶粒微細化、微細非金属介在物粒子の分析・評価から、スクラップや鉄鋼スラグのリサイクル、鉄鋼スラグを用いた環境保全の研究に至るまで、多くの業績を上げてきた。その研究は鉄鋼分野にとどまらず、新素材開発では二次電池のリチウムマンガン正極剤の性能向上、水素透過合金の薄膜化、さらに希少元素の回収プロセス検討において画期的な成果を発表し、金属工学分野の発展に大きく貢献した。
北海道大学大学院工学研究院教授 鵜 飼 重 治 君
受賞者は、原子力材料としてのマルテンサイト系およびフェライト系酸化物分散強化型(ODS)鋼の開発に大きく貢献した。マルテンサイト系ODS鋼ではa/g変態と加工熱処理を利用して焼戻しマルテンサイト相中に2 種類のフェライト相を形成することで飛躍的な高温強度を達成し、さらにその組織制御機構と強度発現機構の解明で成果を挙げた。また、フルフェライト系ODS鋼の冷間圧延 再結晶に伴う集合組織の発達機構を解明し、被覆管製造のための基盤を確立した。
長崎大学名誉教授 内 山 休 男 君
受賞者は、めっきにおける基盤金属と被覆金属との反応に関する研究、超塑性現象を利用したアルミニウム基複合材料の製造方法の開発、各種材料の高温酸化現象の解明と耐酸化性材料の開発などを行い、多くの研究成果を挙げてきた。金属材料や炭素材料の高温酸化挙動や実使用環境下である微量酸素存在下での超硬合金の酸化に及ぼす合金組成の影響を明らかにし、耐酸化に関して自己保護機能と自己修復機能を有する材料を開発するなど新規耐酸化性材料の開発に貢献した。
東京藝術大学大学院美術研究科教授 桐 野 文 良 君
受賞者は、企業では製品化の最後の関門である電子材料の腐食の研究を推進してきた。光磁気ディスク(MO)では記録材料の耐食性の向上と非晶質記録材料の構造緩和を積層構造の工夫により、また、業務用VTR用磁気ヘッドでは磁気特性を維持したまま耐食性向上をはかり製品化した。これらの技術を文化財の保存に応用し、腐食防食技術を伝統技法を自然科学的側面より解明している。また、色揚げと呼ばれる江戸時代鍍金(メッキ)技法の研究をはじめ、煮色着色など表面腐食を用いた着色技法の研究を行った。最近では、江戸時代貨幣の製造方法や伝世過程を詳細な分析を通して明らかにしてきている。最近では、陶磁器の釉薬の発色機構を金属イオンの配位構造の解明にSPring8を用いて解析をこころみる等、金属材料を中心とした文化財材料の新たな側面からの研究を推進している。学会活動では第0分科会の委員長を務め、また支部活動では15年にわたり講習会を実施し金属学の普及に努めてきた。
東北大学金属材料研究所教授 今 野 豊 彦 君
受賞者は、主に透過電子顕微鏡を用いた組織と構造解析という観点から材料の相変態挙動に関する顕著な業績を挙げてきた。原子レベルでのその場観察を駆使したアモルファス半導体の結晶化挙動、走査型透過電子顕微鏡法による非鉄金属中の析出過程、集束イオンビーム法を用いてヒュームロザリー相の競合的析出過程の解明など、技術的に困難な手法を材料学の基本的問題に応用・解決してきた。教育面においても群論や電子顕微鏡法に関する教科書は一万人以上の幅広い読者層を得ており、この分野の発展に貢献している。
物質・材料研究機構グループリーダー 篠原 正 君
受賞者は、一貫して鉄鋼材料の腐食・防食に関する研究に従事し、要定量化事象の計測手段の実現を通して、研究の進歩に貢献した。金属材料の水膜下腐食に関する研究では、通常の電気化学的測定法が適用困難であった大気腐食に対してFe/Ag-対からなるセンサを開発し、幅広い範囲の大気環境において、その腐食性評価手法を確立した。また、平衡反応と物質移動を考慮したすきま腐食のモデル化に成功するなど、ステンレス鋼の局部腐食の研究発展に大きく貢献した。
広島国際学院大学工学部教授 李 木 経 孝 君
受賞者は、超高純度アルミニウム材の精製を目的として、超高真空溶解法及び帯溶融精製法の開発に取り組み、純度6N(99.9999%)レベルにおける不純物の濃度分布を詳細に分析して精製メカニズムを検討するとともに、残留抵抗比100,000以上、すなわち純度7N(99.99999%)レベルのアルミニウム材を安定的に精製する理論及び技術を開発している。これらの研究によって、超高純度アルミニウムに関する基礎理論及び工業分野の両面で一層の発展が見込まれる。
名古屋大学大学院工学研究科教授 藤 澤 敏 治 君
受賞者は、化学熱力学に立脚した材料プロセッシングの物理化学に関する研究(金属の製錬・精錬、環境・リサイクル、無機廃棄物の無害化・再資源化)に取り組んだ。特に、資源循環型社会の構築が必要との認識が広まる以前から、いち早くリサイクルの研究に着手し、「現代の錬金術=廃棄物を資源に」を旗印に掲げ、実用上有用な幾多の研究成果をあげ、材料工学の学術の進歩発展に貢献するとともに、その豊富な学識を買われて、国及び近隣自治体の、環境・リサイクル関連の各種委員などを務め、社会貢献にも努めてきた。
兵庫県立大学大学院工学研究科教授 松 尾 直 人 君
受賞者は、超LSI、薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜太陽電池(TFSC)への応用を目的とした素子・材料・物性に関する研究を理論・実験面から行ってきた。その中でも低エネルギー密度のエキシマ・レーザによる非晶質シリコン(Si)薄膜の低温結晶化の研究は、世界初となる低温poly-Si TFTを使った液晶ディスプレイの実用化を先導した。更に、放射光軟X 線によるSiXGe1-X薄膜の低温結晶化の研究はフレキシブルTFTやTFSC作製の有望技術として期待されている。これらの成果はSi系基盤研究分野において多大な貢献を果たした。
金沢工業大学工学部教授 矢 島 善 次 郎 君
受賞者は、微小な亀裂状欠陥を内在する部材の微視的破壊機構の解明および相変態を応用した材料の高機能化研究に取り組み多くの業績を挙げてきた。扱う材料は高張力低合金鋼、鋳鉄材料、セラミックス、TiAl 金属間化合物およびTiNi形状記憶合金等の機能性金属材料のバルクおよび薄膜材料である。相変態を伴う材料の破壊挙動を材料強度学と破壊力学手法を用いて評価し破壊機構を明らかにした。多くの研究成果は、材料の破壊のメカニズム解明および相変態を応用した構造材料および機能材料の開発に大きく貢献した。
第37回日本金属学会技術開発賞 贈呈式 (8件 38名) (2014年9月24日)
1. ステンレス鋼の電解砥粒減面技術の開発
(まてりあ53 巻2 号)
東京ステンレス研磨興業(株) 代表取締役社長 日 下 部 繁 君
東京ステンレス研磨興業(株)(現・木更津工業高等専門学校助教) 河 西 寿 雄 君
故人(東京ステンレス研磨興業(株)) 荒 川 基 彦 君
東北大学大学院工学研究科 教授 武 藤 泉 君
東北大学理事・大学院工学研究科 教授 原 信 義 君
2. 寒冷地仕様大入熱溶接用YP390MPa 級鋼の開発
(まてりあ53 巻2 号)
JFE スチール(株)スチール研究所 主任研究員 中 島 孝 一 君
JFE スチール(株)スチール研究所 鋼材研究部長 長 谷 和 邦 君
JFE スチール(株)スチール研究所 研究企画部長・理事 遠 藤 茂 君
JFE スチール(株)西日本製鉄所 主任部員 衞 藤 太 紀 君
JFE スチール(株)西日本製鉄所 主任部員 深 井 英 明 君
3. 力学特性を傾斜化させたベータチタン合金による人工股関節用ステムの開発
(まてりあ53 巻2 号)
ミズホ(株)顧問 長 谷 川 正 君
セイコーインスツル(株)ME 技術開発部 課長 小 林 智 生 君
前・TDF(株)生産技術部長 瀬 川 勝 敬 君
東北大学金属材料研究所 教授 正 橋 直 哉 君
東北大学 名誉教授 花 田 修 治 君
4. 半導体機器ヒートシンク用Cr-Cu 複合材料「J-C' CREP®」の開発
(まてりあ53 巻2 号)
JFE精密(株)取締役 寺 尾 星 明 君
JFE精密(株)技術部次長 和 田 浩 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 小 日 置 英 明 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 太 田 裕 樹 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 松 原 行 宏 君
5. 耐応力緩和特性に優れた車載端子用Cu-Zn 系合金「MNEX®」の開発
(まてりあ53 巻3 号)
三菱マテリアル(株)中央研究所 副主任研究員 森 広 行 君
三菱マテリアル(株)中央研究所 主任研究員 牧 一 誠 君
三菱伸銅(株)技術部副主任 山 下 大 樹 君
6. 溶接部性能に優れるラインパイプ用電縫鋼管マイティーシーム®の開発
(まてりあ53 巻3 号)
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 岡 部 能 知 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 豊 田 俊 介 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 松 井 穣 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 伊 木 聡 君
JFEスチール(株)東日本製鉄所 主任部員 籔 本 哲 君
7. 脱りん脱炭連続処理プロセスの開発
(まてりあ53 巻3 号)
新日鐵住金(株)プロセス研究所 上席主幹研究員 小 川 雄 司 君
愛知工科大学名誉教授 矢 野 正 孝 君
新日鐵住金(株)室蘭製鐵所製鋼部部長 荒 井 雅 之 君
日鉄住金テックスエンジ(株)代表取締役社長 升 光 法 行 君
新日鐵住金(株)製鋼技術室長 熊 倉 政 宣 君
8. 飽和磁束密度が高く高周波鉄損の低いSi 傾斜磁性材料JNSF の開発
(まてりあ53 巻3 号)
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 平 谷 多 津 彦 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 尾 田 善 彦 君
JFEスチール(株)スチール研究所 主任研究員 浪 川 操 君
JFEスチール(株)東日本製鉄所 主任部員 笠 井 勝 司 君
JFEスチール(株)電磁鋼板営業部 主任部員 二 宮 弘 憲 君
第12回日本金属学会功労賞 贈呈式 (2名) (2014年9月24日)
[学術部門]2 名
東北大学大学院工学研究科教授 粉 川 博 之 君
受賞者は、金属材料の溶接・接合ならびに加工熱処理過程の材料組織形成機構の解明と組織制御による特性改善に関する研究で多くの業績をあげてきた。特に、結晶粒界に着目し、粒界工学に基づく粒界性格分布制御による粒界劣化現象抑制と高特性化、ならびに摩擦攪拌接合およびプロセッシング過程における結晶粒微細化機構の解明と諸特性向上に関する研究において顕著な成果をあげている。これらの基礎研究および材料開発を通して金属工学に関する学術の進歩発展に多大な功労があった。
東京大学理事・副学長・生産技術研究所教授 前 田 正 史 君
受賞者は、鉄鋼製精錬技術から金属・合金の新規製造法にわたる素材プロセスの研究に取り組み、電子ビーム溶解を利用した各種メタルの精製技術開発や、高温における合金・酸化物の熱力学的測定を行った。近年はレアメタルのリサイクルや低品位石炭の高度利用を対象とし、持続的資源循環を念頭にした研究を行なっている。一方で日本学術会議材料工学委員会の委員長を務めるなど、金属工学の進歩発展および人材育成のために多大な功労があった。
第24回日本金属学会奨励賞 贈呈式 (5名) (2014年9月24日)
[物性部門]
大阪大学超高圧電子顕微鏡センター助教 小 林 慶 太 君
受賞者は、宇宙空間を模した低温低圧高エネルギー電子線照射下、あるいはカーボンナノチューブ(CNT)等のナノ空間内部といった極限における物質の構造とその物性を透過電子顕微鏡(TEM)によって明らかにしてきた。主な業績として、高エネルギー電子線照射下における氷のプロトン無秩序相から秩序相への相転移の実験室的時間スケールにおける発現、ならびにCNT内部での物質の特異な相の構造と電子物性を明らかにした事が挙げられる。現在はTEM法ならびに電子分光法による種々の低次元物質の新たな物性の解明に取り組んでおり、今後の更なる進展が期待される。
[組織部門]
東京大学大学院工学系研究科助教 栃 木 栄 太 君
受賞者は、透過型電子顕微鏡法を中心として、セラミックスにおける結晶格子欠陥の構造解析に関する研究に従事してきた。主な業績として、①アルミナにおける種々の転位構造および積層欠陥構造の解明、②アルミナ小角粒界を用いた転位配列制御手法の開発、③クオーツにおける変形双晶の形成・成長過程の動的観察、などが挙げられる。現在は、電子顕微鏡内その場観察法を駆使し、結晶格子欠陥のダイナミクスに関する研究に取り組んでおり、今後の更なる展開が期待される。
[材料化学部門]
名古屋大学大学院工学研究科助教 豊 浦 和 明 君
受賞者は、固体内の原子・イオン移動現象を第一原理計算より解析する独創的な手法を開発し、各種電池材料の設計・探索指針構築に取り組んできた。特に、プロトン伝導性酸化物に関する研究では、結晶構造と伝導機構の相関を明らかにし、結晶中の配位多面体連結構造が高速プロトン伝導発現における重要因子であることを突き止めた。現在は、計算環境のみならず材料合成や伝導度測定を行える実験環境も整え、材料の理論設計から開発に至る一連の研究を自らの手で実践する段階にきており、今後の更なる進展が期待される。
[材料プロセシング部門]
東京工業大学精密工学研究所助教 Chang, Tso-Fu Mark 君
受賞者は新金属めっきプロセス、特に半導体銅配線やMEMSにおけるナノ金属材料の創製をテーマとして、超臨界CO2エマルションを用いる電気めっき法「超臨界ナノプレーティング(以下SNP)」の開発と反応機構に関する研究を進めている。主な業績としては、(1)SNP法の反応機構の解明、(2)SNP法による銅めっき配線技術の確立、(3)SNP法による金属酸化物の析出手法の開発、などが挙げられる。現在も金属と異種材料とのナノハイブリッド化に取り組んでおり、今後の展開が期待される。
[工業材料部門]
物質・材料研究機構研究員 佐 々 木 泰 祐 君
受賞者は、SEM、TEM、3次元アトムプローブを用いた幅広いスケールでの組織解析により得た知見を基に、主に軽金属材料の開発に関する研究を行ってきた。特に、マグネシウム合金に関する研究では、時効析出過程に及ぼす添加元素の影響を解明しながら、著しい時効硬化を示す合金を見出し、その成果を基に既存の展伸材より優れた強度を有する熱処理型展伸合金を開発している。現在は、組織解析技術を駆使し、ネオジム磁石などの組織―特性の関係の解明にも取り組んでおり、今後の更なる展開が期待される。
第4回日本金属学会まてりあ賞 贈呈式 (2編2名) (2014年9月24日)
[第4回まてりあ論文賞](1編1名)
1. 粒界の転位源能力に関する原子スケール計算機実験
金沢大学理工研究域機械工学系准教授 下 川 智 嗣 君
[第4回まてりあ啓発・教育賞](1編1名)
1. 粒界工学―オーステナイト系ステンレス鋼への適用を例として(Ⅰ)(Ⅱ)
東北大学大学院 工学研究科教授 粉 川 博 之 君
第11回日本金属学会村上記念賞 贈呈式 (1名) (2014年9月24日)
若狭湾エネルギー研究センター所長 中 嶋 英 雄 君
受賞者は、鋳造欠陥と見なされていた微細ガス孔の有効利用に注目し一方向に配列した多数のミクロ気孔を有するポーラス金属の量産化製法開発、物性研究および応用開発を行い、ポーラス材料学を大きく発展させた。優れた強度特性をはじめ弾性、衝撃吸収性、熱伝導、電気伝導、磁性、吸音性、生体適合性などの特異な諸特性を見出しその発現機構を解明した。さらに、冷媒の圧力損失を低減させ大きな熱伝達率が達成できた、スーパーコンピューターやハイブリッド自動車搭載用の高性能ヒートシンクを開発した。
第11回日本金属学会村上奨励賞 贈呈式 (4名) (2014年9月24日)
東北大学大学院工学研究科助教 大 森 俊 洋 君
受賞者は、合金状態図研究と状態図を利用した材料設計及び組織制御の研究を行ってきた。特に、マルテンサイト変態の熱力学解析や結晶粒成長などの組織制御による形状記憶特性の高性能化に取り組み、フェライト系Fe-Mn-Al基合金においては鉄系超弾性合金を実現した。また、Co基合金の状態図作成と、状態図を利用した超耐熱合金の設計及びその評価を行い、新しい耐熱材料の開発に寄与している。各種構造・機能材料における基礎研究と材料開発において今後のさらなる発展が期待される。
大阪大学大学院工学研究科准教授 垂 水 竜 一 君
受賞者は、超音波共鳴法を用いた金属・酸化物材料の力学特性評価に取り組んできた。実験研究では、低・高温および高圧下での超音波共鳴計測を実現し、弾性定数の精密計測とその格子力学解析を進めた。一方、理論研究では、レイリー・リッツの線形共鳴振動理論を非線形弾性体へと拡張し、非線形共鳴振動に含まれる新しい振動対称性を発見、またその群構造を同定し、結果の客観的検証も行った。近年は、これらの成果を応用した高次弾性定数計測の基礎理論を構築しており、卓越した業績を挙げつつある。
東北大学原子分子材料科学高等研究機構准教授 平 田 秋 彦 君
受賞者は、透過型電子顕微鏡・電子回折と計算機的手法を併用し、主に非晶質合金の局所構造および結晶化過程に関する研究を系統的に行ってきた。近年の業績として、極微細電子線を用いて行った非晶質合金における多面体局所構造の直接観察が挙げられる。この成果により、これまで観察が困難であった個々の局所構造の特徴や隣接する局所構造間の相関を議論することが可能となってきており、今後、非晶質合金の機械・磁気特性、ガラス形成等について更なる理解が得られるものと期待される。
東北大学多元物質科学研究所助教 藤 枝 俊 君
受賞者は、従来、基礎物性の研究対象であった遍歴電子メタ磁性転移と呼ばれる常磁性から強磁性への磁場誘起1次相転移を、磁気冷凍材料などへの応用研究に展開した。鉄ベース化合物の遍歴電子メタ磁性転移に伴う巨大磁気熱量効果を、水素吸収および希土類元素部分置換による格子体積の変化を利用して、室温を含む広い温度範囲で制御することに成功した。さらに、本化合物の磁気冷凍への応用で障害となる1次転移特有のヒステリシス損失の低減、金属組織の制御および水溶液腐食の抑制の研究でも成果を上げた。
第62回日本金属学会論文賞 贈呈式 (7編23名) (2014年9月24日)
[物性部門]1編(2名)
1. 超高r 値電析純鉄の変形挙動の解明
(日本金属学会誌77 巻9 号)
新日鐵住金(株)鉄鋼研究所 主幹研究員 杉 浦 夏 子 君
新日鐵住金(株)鉄鋼研究所 部長 吉 永 直 樹 君
[組織部門]1編(5名)
2. Structural and Compositional Modulation in Transformation of LPSO Structure in Mg97Zn1Y2 Cast Alloys
(Materials Transactions, Vol. 54, No. 5)
東北大学金属材料研究所 准教授 木 口 賢 紀 君
(株)小松製作所 二 宮 悠 君
アイシン精機(株) 新 見 健 輔 君
東北大学金属材料研究所 准教授 佐 藤 和 久 君
東北大学金属材料研究所 教授 今 野 豊 彦 君
[力学特性部門]1編(4名)
3. Influence of Competition between Intragranular Dislocation Nucleation and Intergranular Slip Transfer on Mechanical Properties of Ultrafine-Grained Metals
(Materials Transactions, Vol. 54, No. 9)
日本原子力研究開発機構研究員 都 留 智 仁 君
東北大学大学院工学研究科 准教授 青 柳 吉 輝
日本原子力研究開発機構燃料・材料工学ユニット長 加 治 芳 行
金沢大学理工研究域機械工学系准教授 下 川 智 嗣 君
[材料化学部門]1編(3名)
4. Ni 合金表面におけるCO ガス非解離吸着と溶質元素の表面偏析の関係(メタルダスティング腐食)
(日本金属学会誌77 巻6 号)
新日鐵住金(株)鉄鋼研究所 部長 西 山 佳 孝 君
新日鐵住金(株)鉄鋼研究所 主幹研究員 土 井 教 史 君
新日鐵住金(株)先端技術研究所上席主幹研究員 森 口 晃 治 君
[材料プロセシング部門]1編(2名)
5. Removal of Iron from Titanium Ore through Selective Chlorination Using Magnesium Chloride
(Materials Transactions, Vol. 54, No. 8)
東京大学 生産技術研究所 姜 正 信 君
東京大学 生産技術研究所 教授 岡 部 徹 君
[工業材料部門]2編(7名)
6. Mg-Al-Ca 系ダイカスト合金における高温クリープ変形中の転位組織解析
(日本金属学会誌77 巻9 号)
東京工業大学大学院総合理工学研究科准教授 寺 田 芳 弘 君
名古屋大学大学院工学研究科教授 村 田 純 教 君
東京工業大学精密工学研究所教授 里 達雄 君
7. Effect of Carbide Size Distribution on the Impact Toughness of Tempered Martensitic Steels with Two Different Prior Austenite Grain Sizes Evaluated by Instrumented Charpy Test.
(Materials Transactions, Vol. 54, No. 7)
日鉄住金総研(株)主幹 竹 林 重 人 君
新日鐵住金(株)技術開発本部顧問 潮 田 浩 作 君
新日鐵住金(株)鉄鋼研究所部長 吉 永 直 樹 君
大阪大学大学院基礎工学研究科教授吉 尾 方 成 信 君
第21回日本金属学会若手講演論文賞 贈呈式 (3編3名) (2014年9月24日)
1. Mg-Y-Zn 系LPSO 構造中の積層欠陥への添加元素の偏析挙動の熱力学的解析
(日本金属学会誌78 巻3 号)
(株)神戸製鋼所 ○梅 林 樹 君
九州工業大学生命体工学研究科准教授 飯 久 保 智 君
東北大学多元物質科学研究所教授 大 谷 博 司 君
2. Twinning Induced Plasticity and Work Hardening Behavior of Aged Cu-Ni-Si Alloy
(Materials Transactions, Vol. 55, No. 3)
東京工業大学大学院理工学研究科 ○荒 木 章 好 君
The University of British Columbia, Dept. of Materials Engineering, Professor Warren J. Poole 君
東京工業大学大学院理工学研究科准教授 小 林 郁 夫 君
東京工業大学精密工学研究所教授 里 達 雄 君
3. Fabrication and Catalytic Decoloration Capacity of Nanodendritic Metals
(Materials Transactions, Vol. 55, No. 3)
京都大学大学院エネルギー科学研究科准教授 ○袴 田 昌 高 君
京都大学大学院エネルギー科学研究科 松 澤 崇 之 君
京都大学大学院エネルギー科学研究科教授 馬 渕 守 君
第12回World Materials Day Award(日本金属学会)受賞者(2014年9月25日発表)
IOMMMSでは、国際連携活動の一環として、「材料に関する知識とその重要性を社会や若者に啓発する活動」に貢献があった学生を顕彰している。
World Materials Day Award ~ Congratulations!! ~
Winner
「ものづくり教室を通じて学ぶ科学の世界]
作者 茨城大学鋳造クラブ(茨城大学工学部機械工学科) 菅 原 篤 史 君
部門賞
第1部門(2件): 社会における材料の重要性を示すホームページ
「水素透過金属膜ってなに?」
作者 名古屋大学大学院工学研究科 鈴 木 飛 鳥 君 中 村 祐 貴 君 森 本 慎 平 君
「社会を支える鉄鋼材料の紹介と自己学習に有用なウェブコンテンツ "The Steel World Collection"」
作者 鈴鹿工業高等専門学校専攻科応用物質工学専攻 恒 川 弥 佑 君 松 下 和 樹 君
材料工学科 加 納 朱 杜 君 櫻 林 薫 君
第23回 優秀ポスター賞受賞者21名 (2014年9月25日発表) (五十音順)
1. ショートドロップチューブプロセスを用いたInSb単結晶微粒子 創製
芝浦工業大学新井健太君,西村 優君,永山勝久君
2. Mo-Si-B-合金のMoss-Mo3Si-T2共晶点周辺における液相面投影図の確立
東北大学 飯澤渉史君,吉見享祐君
3. 塑性加工によるFe-Cr-Co強磁性合金のα1+α2二相分離組織の変化
東北大学 祝迫ひとみ君,小泉雄一郎君,千葉晶彦君
4. メカニカルアロイング法で作製したLi-Ge-P-S系超イオン伝導体の構造研究
京都大学 笠井拓矢君,小野寺陽平君,森 一広君,福永俊晴君
5. 超微細粒Alにおける活性化体積の応力依存性
東京工業大学 加藤裕昌君,大久保智君,宮嶋陽司君,尾中晋君,加藤雅治君
6. TiC添加Mo-Si-B合金(MoSiBTiC合金)のクリープ変形挙動
東北大学 金今大樹君,吉見享祐君
7. 変形双晶を有するオーステナイト系ステンレス鋼単結晶のマイクロ引張試験
熊本大学 古賀 薫君,中道翔生君,峯 洋二君,高島和希君,
九州大学 堀田善治君
8. Y及びV薄膜の水素の移動に関する研究
岩手大学 小賀坂拓磨君,山口 明君
9. Ti-Nb-Al形状記憶合金における自己調整組織の再配列挙動
東京工業大学 小梶智也君,田原正樹君,稲邑朋也君,細田秀樹君,
筑波大学 宮崎修一君
10. Cu(Ti)合金膜を用いたIGZO膜への低接触抵抗電極の作製
大阪大学 伊藤和博君,小濱和之君,佐野貴之君,
物質・材料研究機構 生田目俊秀君,大井暁彦君
11. 熱酸化法によりTi上に作製したTiO2皮膜の光触媒活性による抗菌性評価
東北大学 三近藤なつ美君,佐渡翔太君,上田恭介君,成島尚之君,小笠原康悦君
12. RuO2シードを用いたPE-ALD法で作製したRUO2膜の特性
物質・材料研究機構 澤田朋実君,生田目俊秀君,Thang Duy DAO君
芝浦工業大学 山本逸平君,明治大学 栗島一徳君,
物質・材料研究機構 大井暁彦君,
芝浦工業大学 大石知司君,
明治大学 小椋厚志君,
物質・材料研究機構 長尾忠昭君
13. 新高硬度酸化物薄膜Cr-Oの電子線回折による結晶構造評価
長岡技術科学大学 鈴木知真君,鈴木常生君,
物質・材料研究機構 松井良夫君,
長岡技術科学大学 中山忠親君,末松久幸君,新原晧一君
14. HVEMによるCZ-Si中の水素起因欠陥観察
九州大学 高田康佑君,田中大樹君,杉村 渉君,田中將己君,
森川龍哉君,東田賢二君
15. 分子動力学法を用いたTiAl金属間化合物における転位挙動の解析
三重大学 竹内俊一君,河村貴宏君,鈴木泰之君,
物質・材料研究機構 北嶋具教君
16. 離散転位動力学法によるFe-Si合金の転位挙動解析
大阪大学 田中柾伎君,譯田真人君,君塚 肇君,尾方成信君
17. タングステンのセルフイオン照射による転位ループの形成過程
島根大学 長澤良太君,東京大学 石野 栞君,
大阪大学 保田英洋君,森 博太郎君,
名古屋大学 荒井重勇君,田中信夫君,
新日鐵住金 網野岳文君,
島根大学 荒河一渡君,
Orsay University Erwan Oliviero君,
CEA-Saclay Francois Willaime君
18. フェムト秒レーザー駆動衝撃波により形成される衝撃初期の転位組織
大阪大学 松田朋己君,佐野智一君,廣瀬明夫君,
島根大学 荒河一渡君
19. Mg/LPSO二相合金一方向凝固材におけるキンク帯伝播挙動
熊本大学 蓑毛 健君 ,山崎倫昭君,眞山 剛君,
大阪大学 萩原幸司君,
熊本大学 河村能人君
20. Hardness connected to precipita-tion in an Al-Mg-Cu alloy and its Ag-ad-ded variant
東京工業大学 三原麻未君
SINTEF Calin D.Marioara君,
NTNU R.Holmestad君,
東京工業大学 小林郁夫君,里 達雄君
21. Al含フェライト系耐熱鋼に晶出するFe2(Nb,W)Laves相の組成に依存したミクロ組織変化
東北大学 山形遼介君 ,吉見享祐君
第59回日本金属学会賞 受賞者 (2014年3月21日)
筑波大学大学院数理物質科学研究科教授 宮 崎 修 一 君
宮崎修一君は、1979年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了後、筑波大学講師、助教授を経て、1998年筑波大学教授に就任し、現在に至る。この間、2006年より日本学術会議連携会員を務め、2012年度には日本金属学会会長に就任するなど材料工学の発展に貢献している。材料の組織制御と機能特性の開発が専門分野であり、特にマルテンサイト変態に伴う結晶学的な側面と形状記憶効果及び超弾性に関する力学挙動と材料組織学的な側面について、数多くの先駆的な成果を挙げてきた。主な業績は以下の通りである。
(1) Ti-Ni 超弾性の発明
組織制御の可能な中間温度で熱処理を行ってもTi-Ni合金の形状記憶効果が損なわれず、むしろ安定度が格段に増すことを発見し、超弾性を実現した。この成果を起点に、Ti-Ni合金の形状記憶特性が、合金組成の他に内部組織に極めて敏感である事を明らかにし、形状記憶特性を飛躍的に改善するための組織制御の方法を確立した。これは、現在世界中で供給されているTi-Ni系形状記憶合金の加工熱処理法の基本技術である。
(2) Ti-Ni合金単結晶作製と基礎研究
モールド材料との反応の起こらない歪み焼鈍法による単結晶作製に成功し、マルテンサイト相の結晶構造を決定すると共に、変態に伴う結晶学的知見(晶癖面、結晶方位関係、変態歪みの方位依存性等)を実験的に明らかにした。その成果に基づき、Ti-Ni合金の形状記憶効果の機構を解明した。さらに、菱面体相(R相)変態についても、同様に基本特性を解明した。これらの成果は、Ti-Ni合金の基礎を先駆的に確立したものである。
(3) 形状記憶合金スパッタ薄膜
スパッタ薄膜に微細な内部組織を作る熱処理方法を発見し、それに伴う特性改善の結果、Ti-Ni系形状記憶合金薄膜の駆動力を実用レベルに到達させた。さらに、Ti-Ni-Pd合金薄膜を用いたダイアフラム型マイクロアクチュエータで、100Hzの応答性を実現し、強力大変位マイクロアクチュエータ材料の開発に成功した。
(4) 高温形状記憶合金の開発
Ti-Ni合金の変態温度を上げるためにAu、Pd、Pt等の貴金属元素かZrやHfを添加すると、加工性が悪く、線材や板材に加工できない。そこで、貴金属を含まないTi-Ta-(Sn、Al)系合金やTi-Ni-Zr-Nb合金で加工性の良好な合金開発が可能であることを実証し、新たな高温形状記憶合金の可能性を見出した。
(5) NiフリーTi基生体用超弾性合金の開発
生体に安全な元素のみで構成されたNiフリーのTi基超弾性合金の開発が望まれ、Ti-Nb系、Ti-Mo系、Ti-Zr系を基本とする、三元系、四元系、五元系の多くのTi基合金を開発した。また、酸素を含むTi基合金のゴムメタルの特性には、ナノドメインの変態が関わることを見出し、謎であったゴムメタルの変形機構の解明を行った。
(6) Cu-Al-Ni合金の粒界破壊機構の解明
Cu-Al-Ni形状記憶合金は、多結晶では粒界破壊が起こり脆い。各種方位関係を持つ双結晶を作製し、引張変形を行うことで、粒界破壊の原因が変態歪みと弾性歪みの大きな異方性にあることを示した。その結果、集合組織化により粒界破壊を抑えることが可能であることを示し、Cu-Al-Ni合金開発の指針を示した。これらの研究業績に対して、日本金属学会から功績賞(1995)、学術貢献賞、谷川・ハリス賞(2009)、増本量賞、功労賞(2010)、村上記念賞(2012)を受賞するほか、2012年には本多記念講演者を務めた。その他、金属研究助成会より金属材料科学助成賞(1998)、材料科学技術振興財団より山﨑貞一賞(2002)、文部科学省より文部科学大臣賞(研究功績者)(2004)、Internatinal Metallographic Societyより金属組織写真賞第5部門1位(2006)、筑波大学最優秀教員賞(2011)など多くの賞を受賞し、Thomson Reuters社よりISI Highly CitedResearcher(2004)に選ばれている。
第15回日本金属学会学術功労賞 受賞者(4名) (2014年3月21日)
東京大学大学院工学系研究科教授 榎 学 君
東北大学大学院工学研究科教授 貝 沼 亮 介 君
東北大学金属材料研究所教授 千 葉 晶 彦 君
東北大学名誉教授 丸 山 公 一 君
第55回 日本金属学会技術賞 受賞者(受賞者1名)(2014年3月21日)
[新しい加工熱処理技術とそれを活用した高機能性厚鋼鈑の開発]
JFE スチール(株)スチール研究所部長 遠 藤 茂 君
受賞者は、鉄鋼メーカーの研究者として、一貫して加工熱処理技術を活用したミクロ組織の制御による石油や天然ガスを輸送するラインパイプなどに代表される溶接構造用厚鋼板の機械的特性の改善と新商品開発に従事した。また、それら鋼板の利用評価や接合技術に関する研究開発にも従事してきた。その中で、ミクロ組織の形成メカニズムに関する基礎的な研究から、先進的な加工熱処理(TMCP)を駆使した鋼材の新しいミクロ組織制御技術の開発と新商品開発まで、その内容は学術的にも工業的にも価値の高い優れたものである。
第64回日本金属学会金属組織写真賞 受賞者 (2014年3月21日)
最優秀賞 1件
[第3部門]透過電子顕微鏡部門
[環状明視野STEM 法によるMg 基稠密構造中の格子間原子直接観察]
東京大学大学院工学系研究科 江 草 大 佑 君
東京大学大学院工学系研究科准教授 阿 部 英 司 君
優秀賞 1件(5名)
[第2部門]走査電子顕微鏡部門
[液体急冷法により作製したSi/CrSi2 複合熱電材料のナノスケール共晶組織]
大阪大学大学院工学研究科特任研究員 宮 崎 吉 宣 君
大阪大学大学院工学研究科助教 大 石 佑 治 君
大阪大学大学院工学研究科助教 牟 田 浩 明 君
大阪大学大学院工学研究科准教授 黒 崎 健 君
大阪大学大学院工学工学研究科教授 山 中 伸 介 君
第45回日本金属学会研究技術功労賞 受賞者(受賞者11名)(2014年3月21日)
東北大学百万ボルト電子顕微鏡室技術専門職員 青 柳 英 二 君
受賞者は、電顕の技術職員として、早い時期に薄膜断面の透過電子顕微鏡像の撮影に成功し、奉職して以来35年間、技術向上を怠ることなく、多くの研究者の研究遂行に貢献してきた。その中で、特筆すべきは、東北大学の超高圧電子顕微鏡の設置に関わり、その維持管理を担当してきたことが挙げられる。また、受賞者は電顕試料の作製に様々な工夫を施し、上述した薄膜断面の透過電子顕微鏡像の撮影にいち早く成功したことは特筆される。さらに、若手の技術職員を指導し、電顕に関わる優秀な後進の育成にも大きく貢献してきている。
新日鐵住金(株)技術開発本部鉄鋼研究所テクニカルリーダー 今 村 正 美 君
受賞者は、入社以来39年間にわたり、製鋼および鋼管製造プロセス、特にハイエンド品の製造最適化に関する研究・開発試験業務に一貫して従事し、工具潤滑技術の評価法、計測制御、解析技術と多岐にわたる高度化に大きく貢献した。例として、スーパー13Cr鋼マンネスマン製管時の工具潤滑技術のラボ評価法確立等による、ステンレス鋼製管安定化、コスト削減への貢献が挙げられる。何れもたゆまぬ努力と向上心、探究心で創意工夫を発揮し、多くの重要な開発につなげた功績は顕著である。
日鉄住金テクノロジー(株)君津事業所研究試験課班長 加 藤 操 君
受賞者は、昭和52年に新日本製鐵(株)に入社し、昭和61年に現職へ配転以降、線材分野の新製品開発ならびに新技術確立に関わる研究支援に長年従事してきた。その中で、熱処理技術確立、伸線技術の高度化および評価法構築、試験設備の立ち上げ等で幅広く活躍を続けてきた。特に、耐デラミネーション性に優れた伸線技術構築や高速伸線加工技術開発では、原理原則に基づいて伸線技術を高度化させ、新商品開発に大きく貢献した。また、平成11年に班長就任以来、熱心に後進の教育を行い、試験・評価技術の継承に留まらず、研究支援を自律的に運営できる人材を育成した功績も極めて顕著である。
名古屋大学全学技術センター工学系技術支援室分析・物質技術系課長 高 井 章 治 君
受賞者は、昭和48年に名古屋大学工学部に奉職以来40年以上、おもに機器・化学分析技術の指導・支援を主体に、実験装置の製作、実験試料の作製、学生実験、安全対策及び教育などを通じ教員や学生の研究活動に対し多大なる貢献を成した。近年、更に電顕関連の表面分析技術の指導・支援にも携わり、これら共通機器の予約および維持管理システムの構築まで確立している。また、工学研究科の環境安全衛生に関しても、安全教育や作業環境測定、巡視、局所排気装置定期自主点検者養成講習システム構築等に尽力を注ぎ、環境技術支援にも多大なる貢献をしている。
愛知製鋼(株)技術本部分析・試験室主任担当員 田 中 道 廣 君
受賞者は、昭和50年に愛知製鋼(株)に入社以来38年間にわたり鉄鋼の成分分析業務に携わり、特に溶鋼分析の分野において分析精度悪化の原因となる分析試料からの水分除去法の開発、試料調整時のコンタミの混入防止のための器具の改良など数々の考案、改善により分析精度の向上や分析時間の短縮を図り鋼材の研究開発、品質向上に多大な貢献をしてきた。最近では、技術指導者として自らの技術、経験を活かして若手技術者の指導、育成に積極的に取り組み、材料開発、生産技術開発に不可欠な分析技術の開発を支えている。
新日鐵住金(株)小倉製鐵所技術部試験室試験課 永 渕 正 人 君
受賞者は、昭和45年に当時の住友金属工業株に入社し小倉の試験課に勤務。分析、機械試験など、鋼材に係る試験全般に携わり技術の開発に大きな成果を残してきた。一例として高強度ボルト用鋼の拡散性水素調査のための昇温脱離ガス分析システムを立上げ、遅れ破壊対策に貢献をしたことなどが挙げられる。また福岡県の分析作業検定委員としても活躍し、平成23年に定年を迎えた後も試験技術担当員として加工方法および試験方法の改善や後進の指導などに幅広く活躍されており、その功績は顕著である。
東京大学工学系研究科マテリアル工学専攻機器室技術専門員 中 村 光 弘 君
受賞者は、昭和47年東京大学工学部に任官以来、マテリアル工学専攻・機器室にて技術専門員としてTEM、SEM、EDS、EBSD、EPMA、ESCAなどの物理分析機器の管理と計測にかかわる技術支援を一手に担当した。これら装置群の維持・管理に加え、機器分析に必要となる高分子から無機材料、金属材料までの多様な試料の作製技術および分析技術の研鑽に励み、多種多様な分析試料に応じた試料準備方法を整理して定量分析精度の向上に努めた。そして技術を積極的に利用者に指導し、教育、研究に多大の貢献をした。
新日鐵住金ステンレス(株)研究センター試験分析課長 野 下 博 文 君
受賞者は、昭和55年に新日本製鐵(株)に入社以来、33年間一貫してステンレス鋼を中心とする研究開発を支援する試験業務に携わってきた。特に、ステンレス鋼の各種腐食試験や酸洗試験、新鋼種開発のための溶解試験、次世代鋳造プロセス開発のための初期凝固シミュレーション試験等を担当し、試験機の早期立上げ、研究開発目的に合致した最適試験方法の検討・実践など、研究開発の早期化に多大なる貢献をしてきた。近年では、部下・後輩の指導・育成にも情熱を持ってあたっており、その功績は顕著である。
岩手大学技術部工学系技術室技術室長 野 中 勝 彦 君
受賞者は、昭和47年岩手大学工学部に奉職以来42年間にわたり技術系専門職員として教育研究を支えてきた。この間、電子顕微鏡等を用いた組織評価や各種装置を用いた物性評価等に従事し、TiAl金属間化合物の組織と変形挙動およびL12型金属間化合物等の自己拡散研究等において多くの研究成果を生み出した。平成16年にはTiAlに関する成果の一部をまとめ学位を取得した。また、平成18年に分析解析技術分野長、平成22年に副技術室長(現:技術室長)を歴任し技術部の運営と共に後進の育成にも成果をあげ、その功績は顕著である。
(株)日本製鋼所室蘭研究所材料開発グループ研究技術員 波 多 野 隆 司 君
受賞者は、昭和46年に(株)日本製鋼所に入社して以来、42年間一貫して大型鋳鍛鋼品の特性向上や品質改善に関わる研究開発業務に携わってきた。特に熱処理時の冷却速度変化に伴う特性評価や精緻な数万時間クリープ試験を行ない、Ni基超合金製タービンロータやディスク、高Mn鋼製リング等の火力発電用部材における飛躍的な特性改善に貢献した。また、自ら確立した組織観察法や様々な実験手法は重要な基盤技能・技術として若手技術員・研究員に継承されており、研究開発への功績は顕著である。
YKK(株)工機技術本部機械製造部表面改質ラインリーダー 舟 本 治 人 君
受賞者は、昭和47年にYKK株式会社に入社し、生産ラインで使用される機械部品・金型を開発・製造する工機部門で41年間にわたり、これらの加工、表面改質の試作開発・製造に従事してきた。自社開発した窒化処理や複合表面改質について、内製装置の作りこみと再現性のある処理技術の確立に多大な貢献をすると共に、生産ラインでの実機試験の推進と実用化に中心的な役割を果たしてきた。現在、開発された技術を適用した機械部品・金型は世界中のグループ工場で効果的に使われており、その功績は顕著である。
第72回日本金属学会功績賞 受賞者(受賞者8名)(2014年3月21日)
[物性部門] 東北大学金属材料研究所准教授 梅 津 理 恵 君
受賞者は、機能性金属磁性材料と電子状態との関連性に関する研究に従事してきた。具体的には、①交換結合膜用Mn基反強磁性合金の磁気的・電気的性質、②高スピン偏極強磁性体Co基ホイスラー合金の相安定性と磁気特性、③Ni基メタ磁性形状記憶合金の磁場誘起相変態に伴う物性変化等を調べ、機能発現の原理を電子物性の観点から明らかにするとともに、機能向上のための物質設計の指針を打ち立ててきた。最近は、スピントロニクス分野にて応用可能な新規Mn基強磁性材料の開発研究にも取り組んでいる。
[物性部門] 東北大学多元物質科学研究所准教授 岡 本 聡 君
受賞者は、高磁気異方性材料そしてナノスケールの磁化挙動の研究に従事している。主な功績としては、L10型合金や磁性多層膜をはじめとする磁性材料研究、それらをナノスケールに微細化した場合の磁化ダイナミクス研究、さらには磁化ダイナミクス現象を制御する新原理に基づく記録方式の原理提案を行っている。これら一連の成果は、現在、熱揺らぎという原理的障壁に直面している磁気メモリ分野において、次世代記録技術の基礎となるものとして高い評価を受けている。
[組織部門] 九州大学大学院総合理工学研究院准教授 波 多 聰 君
受賞者は、透過電子顕微鏡(TEM)を用いた独自の観察・解析法により、特徴ある金属材料組織研究を行ってきた。特に、高分解能TEM像の半定量解析とモンテカルロ模擬実験を組み合わせてNi-MoおよびAl-rich TiAl合金の部分規則状態を原子レベルで解明した研究や、高傾斜3軸試料ホルダーの開発と回折コントラスト観察法の検討により規則合金のドメイン組織や転位下部組織のトモグラフィー観察を可能にした研究は、国際的にも高く評価されている。
[力学特性部門] 東北大学大学院工学研究科准教授 成 田 史 生 君
受賞者は、電子・電気機械デバイス等の複合材料システムを取り上げ、マイクロ・メゾ・マクロスケール間の相互作用を考慮した圧電メゾ力学特性に関する工学上有用な基礎理論を提案し、数理解析・実験を実施して電場下における先端電子複合材料システムの破壊・変形・疲労特性解明に内外で初めて成功している。また、電子複合材料システムの微視構造変化を考慮した数値シミュレーション法を開発し、新しい学際領域研究分野である圧電メゾ力学特性評価に関する学問体系の確立と応用に寄与している。
[材料化学部門] 東北大学多元物質科学研究所准教授 蟹 江 澄 志 君
受賞者は、単分散金属酸化物微粒子・ナノ粒子の形態制御液相合成法の開発とこれらの有機無機ハイブリッド材料への展開に従事してきた。培ってきた知見を耐候性さびの生成機構解明に活用した一方で、非鉛次世代圧電材料向けNa0.5Bi0.5TiO3やKNbO3、透明導電性ナノインク向けITOなど、様々なナノ粒子合成法を確立してきた。さらに、有機無機ハイブリッド化により、金属および酸化物ナノ粒子の配列・組織構造を有機物の力を借りてダイナミックに制御する先駆的な手法を提案・確立するなど、革新的機能材料開発に精力的に取り組んでいる。
[材料プロセシング部門] 東北大学金属材料研究所准教授 小 泉 雄 一 郎 君
受賞者は、金属材料の強度と格子欠陥挙動の相関解明とそれを活用した力学特性向上のための組織制御プロセスの研究に従事してきた。例えばTi-Al合金の研究では、逆位相領域(APD)導入による著しい強化を見出し、独自の加工熱処理法を用いた層状組織とAPDの重畳組織制御による高強度化プロセスを開発した。他にも種々の構造用金属材料の高強度化プロセスの研究に取り組み、金属学の進歩に貢献してきた。最近では、計算を取り入れた加工プロセス設計や、積層造形等の新規プロセスの研究も進めている。
[工業材料部門] 北海道大学大学院工学研究院准教授 林 重 成 君
受賞者は、社会基盤材料である耐熱材料を対象に耐高温腐食・酸化およびその防食法の研究に取り組んできた。ガスタービン用の耐酸化コーティングの研究では多元系合金の熱力学的相互作用を利用し、長寿命と高耐酸化性を両立する新規なコーティング設計手法を提案した。また、最近ではアルミナスケールの相変態メカニズムについて放射光を用いたin-situ解析手法により解明するなど保護性アルミナスケールについて優れた成果を挙げ、耐熱材料の高温酸化・腐食問題に貢献している。
[工業材料部門]豊橋技術科学大学機械工学系教授 三 浦 博 己 君
受賞者は、動的再結晶を利用した組織制御を出発点とし、それを巨大ひずみ加工法を利用した超微細粒組織の形成と高強度化に関する研究に発展させ取り組んできた。中でも、多軸鍛造法を用いた超微細粒組織の創製に関しては、実験室で得られた精緻な研究データと理論を大型バルク材に適用し、マグネシウム合金、銅合金、純チタン等でバランスに優れた機械的性質を達成した。そして真に構造部材として利用可能なバルクナノメタルの創製と実用化と工業化に成功した。
第53回日本金属学会谷川・ハリス賞 受賞(受賞者4名)(2014年3月21日)
[鉄鋼材料の拡散型組織形成のメカニズムと合金元素の効果に関する研究]
茨城大学大学院理工学研究科特任教授 榎 本 正 人 君
受賞者は、金属材料の拡散相変態における核生成、成長のメカニズム、特にそれらに及ぼす合金元素効果の研究に従事してきた。核生成では鉄合金の初析フェライト臨界核モデルの提案、異相界面のウルフ平衡形の計算予測、粒界エッジやコーナーにおける核生成の方位解析、粒内フェライト変態の機構解明、成長では多元鉄合金におけるパラ平衡、局所平衡とソリュートドラッグ効果によるフェライト成長の詳細な解析、レッジ機構による析出物の成長則、Cu析出の速度論的解析などこの分野の発展に大きく貢献した。
[材料の熱力学物性の電子論計算と材料開発への応用に関する研究]
東北大学多元物質科学研究所教授 大 谷 博 司 君
受賞者は、これまで物質の熱力学物性を統計力学モデルによって記述するCALPHAD法によって、マグネシウム合金、金属ガラス、化合物半導体、機能性金属間化合物やセラミックス材料、マイクロソルダリング材料、マイクロアロイング鋼などの状態図計算において独創的な研究を展開してきた。近年では、第一原理に立脚した電子論計算によって、温度上昇にともなう格子振動、電子励起、体積膨張を計算することにより、有限温度における物質の自由エネルギーを導出する手法も確立するなど、この分野で顕著な業績をあげた。
[エコマテリアルプロセッシングに関する研究]
東北大学大学院工学研究科教授 長 坂 徹 也 君
受賞者は、鉄鋼、アルミ等を中心とした社会基盤金属素材の製錬およびリサイクルプロセスに関する高温物理化学の基礎研究で卓越した業績を挙げてきた。また、素材プロセス工学と計量経済学、LCA、物質フロー分析などを融合させ、他に類を見ない独特のエコマテリアル研究を展開し、金属工学の学術分野に新たな研究シーズをもたらした。本会においては、会報、論文誌編集委員、第2分科会委員長、監事等を務め、本会の維持発展に少なくない貢献を果たした。
[巨大ひずみ加工による超微細組織制御に関する研究]
九州大学大学院工学研究院主幹教授 堀 田 善 治 君
受賞者は、巨大ひずみ加工により金属材料の結晶粒をサブミクロンレベルに超微細化し、強度や延性など優れた機械的特性を有する材料開発を行ってきた。特に、再現性のある結晶粒超微細化プロセスの確立を図り、合金種を問わずに超塑性発現が可能になることを示すとともに、結晶粒微細化強化と析出強化が同時に実現できることを示した。さらに、高圧下での巨大ひずみ加工を多様な材料に適応し、機能特性の向上にも有用であることを示し、実用化につながる新たな装置を考案して、活発な研究活動を展開している。
第20回日本金属学会増本量賞 受賞者(1名)(2014年3月21日)
[ナノ組織制御による磁性材料の高特性化に関する研究]
物質・材料研究機構フェロー 宝 野 和 博 君
受賞者は種々の磁性材料のナノ構造を詳細に解析し、ナノ結晶軟磁性材料、永久磁石材料、磁気抵抗素子材料、磁気記録媒体開発の指針となる構造と磁気特性の因果関係に関する重要な学術的研究を行ってきた。Fe 基ナノ結晶軟磁性材料とFe-Nd-B系ナノコンポジット磁石のナノ組織制御、点接触アンドレーフ反射測定による高スピン分極磁性材料の探索とそれを用いた磁気抵抗素子の高出力化、(FePt)Ag-C熱アシスト磁気記録媒体の開発、Nd-Fe-B系磁石の微細組織解析に基づく保磁力メカニズムの解明と高保磁力化のための共晶合金拡散法の開発に大きく貢献した。
第20回日本金属学会若手講演論文賞 受賞者(受賞者3名)(2014年3月21日)(掲載号順)
[原子論に基づくFe-Si 合金中のらせん転位とSi 原子の相互作用の評価]
(日本金属学会誌77巻10号)
大阪大学大学院基礎工学研究科助教 ○譯田 真人 君
大阪大学大学院基礎工学研究科准教授 君塚 肇 君
大阪大学大学院基礎工学研究科教授 尾方 成信 君
[純せん断試験によるMg 単結晶の非底面すべり挙動評価法確立とY 添加の影響]
(日本金属学会誌77巻10号)
北海道大学大学院工学院 ○峯田 才寛 君
北海道大学大学院工学研究院教授 三浦 誠司 君
神戸大学大学院工学研究科教授 向井 敏司 君
北海道大学大学院工学研究院教授 上田 幹人 君
東北大学金属材料研究所教授 毛利 哲夫 君
[Electron Microscopy Study of Preferential Variant Selection in CoPt Alloy Ordered under a Magnetic Field]
(Materials Transactions, Vol 54, No. 9)
九州大学大学院総合理工学府 ○赤嶺 大志 君
九州大学大学院総合理工学研究院助教 Sahar Farjami 君
九州大学大学院総合理工学研究院助教 光原 昌寿 君
九州大学大学院総合理工学研究院教授 西田 稔 君
大阪大学大学院工学研究科准教授 福田 隆 君
大阪大学大学院工学研究科教授 掛下 知行 君
第22回 優秀ポスター賞受賞者12名 (2014年3月21日発表) (五十音順)
1. ソリューションプラズマプロセスによる金シングルナノ粒子合成
名古屋大学 油 家 大 輝 君,許 容 康 君,木 口 崇 彦 君,齋 藤 永 宏 君
2. 破骨細胞-骨芽細胞相互作用による骨配向性制御機構
大阪大学 小 笹 良 輔 君,松 垣 あ い ら 君,中 野 貴 由 君
3.Multimodal 組織を有するMg-Zn-Gd 合金押出材へのAl 添加による高延性・高耐食化
熊本大学 清 松 新 始 君,山 崎 倫 昭 君,河 村 能 人 君
4. fcc 鉄(111)表面上における水素原子の吸着状態
東京工業大学 國 貞 雄 治 君,坂 口 紀 史 君
5. 放電プラズマ焼結装置を用いた配線用Cu 棒材の低温接合
大阪大学 伊 藤 和 博 君,小 濱 和 之 君,斎 藤 理 史
6. 一軸磁気異方性を示すD022 型Mn3+xGe(x=0~1.0)の磁気特性
東北学院大学 佐 々 木 徹 君,岡 田 宏 成 君,東北大学 梅 津 理 恵 君
7. モリブデン双結晶中の転位に及ぼす鏡像力の影響
九州大学 清 水 真 君,波 多 聰 君,池 田 賢 一 君, 中 島 英 治 君
8. シリカ被覆により焼結を抑制して作製したFeNi 合金微粒子の高保磁力
東北大学 園 田 柊 君,藤 枝 俊 君,篠 田 弘 造 君,鈴 木 茂 君
9. B2 型FeAl 単結晶の弾性定数および弾性異方性定数の温度依存性
東北大学 趙 覓 君,吉 見 享 祐 君,中 村 純 也 君,湯 蓋 邦 夫 君,菅 原 孝 昌 君
10. マイクロ曲げ試験によるMg-Zn-Y 合金長周期積層構造相の破壊挙動の観察
熊本大学 前 薗 亨 君,峯 洋 二 君,山 崎 倫 昭 君,
河 村 能 人 君,高 島 和 希 君
11. ユビキタス軽元素を活用した純チタン粉末押出材の高強靭化設計とその特性評価
大阪大学 三 本 嵩 哲 君,梅 田 純 子 君,近 藤 勝 義 君
12. Zr 系バルク金属ガラスの引張特性に及ぼす巨大ひずみ加工により形成する自由体積の影響
豊橋技術科学大学 山 本 康 次 郎 君,戸 高 義 一 君,足立 望 君,新 谷 和 也 君,梅 本 実 君,東北大学 横 山 嘉 彦 君