日本金属学会

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2024/8/4

NEW! 金属学会セミナー(特別講座)「相平衡と相変化の計算科学:凝固現象編」開催案内(11月7日,8日)

金属学会セミナー(特別講座)         

相平衡と相変化の計算科学:凝固現象編

 開催日:2024年11月7日(木)、8日(金)

[概要]

 実用材料における微視組織の形成過程を理解するためには,平衡状態図と凝固現象に関する基礎的知見と熱力学の基本原理に対する理論的知見が必要です。本セミナーでは,熱力学の基本原理について詳細に説明し,同基本原理に基づくCALPHAD法等による状態図計算と凝固現象のシミュレーションについてわかりやすく解説します。

 「相平衡の熱力学」では,実験科学と最も親和性の高い熱力学的な基本関係式がGibbsエネルギーであることを導出します。熱力学の第一法則と第二法則によると,恒温・恒圧の平衡状態における物質では,Gibbsエネルギーが最小値に達し,物質全体にわたって化学ポテンシャルの値が均一になります。ここで,化学ポテンシャルは,Gibbsエネルギーに対するEulerの一次形式と最も整合性の高い示強変数です。また,平衡状態では,Gibbs-Duhemの関係式によって全示強変数の束縛関係が規定されます。

 「CALPHAD法による相平衡計算」では,多元系物質のモルGibbsエネルギーを適切な数学関数で表すための手法について詳細に説明します。また,上記の数学関数を用い,熱力学の基本原理に基づいて多元系物質の平衡状態図や物性値を精度良く評価するための計算技法について解説します。

「凝固の熱力学と凝固伝熱解析」では,熱力学的な観点より凝固学の基礎を紹介し,巨視的な凝固現象に対する解析手法である凝固伝熱解析について説明します。一方,「フェーズフィールド法による凝固解析」では,微視的な凝固現象を理解するために不可欠な凝固溶質偏析の解析モデルと凝固条件との関係を説明し,任意の凝固条件に対する偏析計算が可能なフェーズフィールド法について解説します。

本セミナーが,凝固現象を事例とする相平衡と相変化の計算科学に対する理解を深めるための一助となれば幸いです。

[開催日時]

 1日目:2024年11月7日(木) 10:00~16:30

 2日目:2024年11月8日(金) 10:00~16:30

[開催方式]

 対面とオンラインのハイブリッド形式。オンラインはZoomにて実施します。

[対面開催会場]

 エッサム神田ホール1号館 6階 中会議室1 (601)

https://www.essam.co.jp/hall/

[募集定員]

 対面参加50名。オンライン参加100名。

[プログラム]

【1日目】11月7日(木) 10:00~16:30

 9:30~10:00 受付

 10:00~11:30 「相平衡の熱力学1」 講師 梶原正憲

 11:30~12:50 ― 昼食 ―

 12:50~14:20 「相平衡の熱力学2」 講師 梶原正憲

 14:20~14:30 ― 休憩 ―

 14:30~16:00 「CALPAHD法による相平衡計算1」 講師 阿部太一

 16:00~16:30 質疑応答

【2日目】11月8日(金) 10:00~16:30

 9:30~10:00 受付

 10:00~11:30 「CALPAHD法による相平衡計算2」 講師 阿部太一

 11:30~12:50 ― 昼食 ―

 12:50~14:20 「凝固の熱力学と凝固伝熱解析」 講師 大出真知子

 14:20~14:30 ― 休憩 ―

 14:30~16:00 「フェーズフィールド法による凝固解析」 講師 大出真知子

 16:00~16:30 質疑応答

[テキスト]

 講義資料をpdfファイルで配布する予定です。

 基礎的知見に対するさらに詳細な解説については,以下の図書をご参照ください。なお、受講料には図書代は含まれておりません。

 1)梶原正憲;相平衡の熱力学 -熱力学体系の理解のために-,コロナ社 (2021)

 2)阿部太一;計算状態図入門,内田老鶴圃 (2024)

[講師]

 東京工業大学(現:東京科学大学) 名誉教授 梶原正憲,物質・材料研究機構 グループリーダー 阿部太一,物質・材料研究機構 主任研究員 大出真知子

[企画世話人]

 物質・材料研究機構 グループリーダー 阿部太一、物質・材料研究機構 主幹研究員 井誠一郎

[申込方法]

 https://www.jim.or.jp/seminersymposium/ よりお申込みください。

[申込締切]

 2024年10月30日(水)

 *当日申込みは対面参加のみ。

[受講料]

受講資格 事前申込 当日申込
正会員・維持員社員 15,000円 18,000円
学 生  8,000円 10,000円
非会員 23,000円 25,000円

 (協賛学協会の会員は正会員とみなし,学生は会員と非会員の区別はありません)

[受講料支払方法]

 ①カード決済 ②コンビニ決済 ③銀行振込

[協賛予定]

エネルギー資源学会,応用物理学会、金属材料研究開発センター,軽金属学会,軽金属製品協会,合金状態図研究会,資源・素材学会,ステンレス協会,素形材センター,日本アルミニウム協会,日本MRS,日本機械学会,日本材料学会,日本材料科学会,日本塑性加工学会,日本鋳造工学会,日本チタン協会,日本鉄鋼協会,日本物理学会,粉体粉末冶金協会

[問合先] 

 〒980-8544 仙台市青葉区一番町1-14-32

 (公社)日本金属学会 セミナー・シンポジウム係

 E-mail: meeting@jimm.jp; TEL: 022-223-3685; FAX: 022-223-6312

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