日本金属学会

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2008年春期(第142回)大会記録

 2008年春期大会は、3月26日から28日の期間、武蔵工業大学世田谷キャンパスにおいて開催した。講演発表件数は1,058題、大会参加者は1,725名であった。

3月26日(9:00~12:20) 通常総会、大韓金属・材料学会代表挨拶、TMS 代表紹介、各賞贈呈式、名誉員推戴式、顧問推戴式、退任・新任会長挨拶、学会賞受賞記念講演、本多記念講演(6号館6B2教室)
    (13:00~17:10) 一般講演、シンポジウム講演、名誉員推戴記念講演、材料戦略セッション(3号館、6号館、7号館 20会場)
    (15:00~17:00) ポスターセッション(14号館2階ロビー)
    (18:30~20:30) 懇親会(目黒雅叙園「舞扇」)
3月27日(9:00~17:50) 一般講演、シンポジウム講演、受賞講演、名誉員推戴記念講演、共同セッション(3号館、6号館、7号館、8号館 23会場)
3月28日(9:00~16:50) 一般講演、シンポジウム講演、受賞講演、共同セッション、材料戦略セッション、Young Leader International Scholar 講演、(3号館、6号館、7号館 21会場)
3月26日~3月28日 総合受付(4号館1階)
付設機器・カタログ展示会、金属組織写真展覧会(14号館1階)
第72回通常総会(3月26日)
 午前9時石田清仁会長が定款第31条により議長となり開会を宣した。
当日の出席社員(役員および評議員)35名、委任状提出社員174名、計209名で定款所定の社員総数の1/2を越えたので本総会は正式成立し、石田会長議長のもとに議案は満場一致で可決された。
     議事(第1号議案)平成19年度事業報告書及び収支決算書の件
 (第2号議案)平成20年度事業計画書及び収支予算書の件
 (第3号議案)役員選挙の件
大韓金属・材料学会代表挨拶(3月26日)
 本会と大韓金属・材料学会との学術交流協定にもとづき、Dong Wha Kum会長が来日し挨拶した。
TMS 代表2名紹介(3月26日)
 本会とTMSとの国際交流促進協定にもとづき、TMSから第3回 Young Leader International Scholarの代表者2名が来日し、紹介された。

各受賞贈呈の前に会長の式辞があり、続いて贈呈があった。(3月26日)
第53回学会賞贈呈式 佐久間健人君に対して賞状ならびに賞牌。
第66回功績賞贈呈式 8名(物性部門1名、組織部門1名、力学特性部門1名、材料化学部門1名、材料プロセシング部門1名、工業材料部門2名、工業技術部門1名)に対し賞状ならびに賞牌。
第47回谷川・ハリス賞贈呈式 3名に対し賞状ならびに賞牌。
第14回増本量賞贈呈式 1名に対し賞状ならびに副賞。
第49回技術賞贈呈式 3名に対し賞状ならびに賞牌。
第9回学術功労賞贈呈式 2名に対し賞状ならびに賞牌。
第39回研究技術功労賞贈呈式 9名に対し賞状ならびに賞牌。
第58回金属組織写真賞贈呈式 優秀賞(A部門2件、B部門2件)に対し賞状ならびに賞牌。
第8回若手講演論文 (第56回論文賞)2編に対し賞状。

各推戴式の前に会長の式辞があり、続いて贈呈があった。(3月26日)
名誉員推戴式 5名に対し推薦状ならびに名誉員章。
顧問推戴式 4名に対し推薦状。

各賞贈呈式。

退任・新任会長挨拶
   3月26日通常総会を以て会長が交替した。石田清仁会長の退任の挨拶と森永正彦新会長から就任の挨拶があった。
第53回学会賞受賞記念講演(3月26日)
 「セラミックス研究のことども」高知工科大学副学長、東京大学名誉教授 佐久間健人君
第53回本多記念講演会(3月26日)
 「医療用チタン合金の材料特性」東北大学名誉教授 花田修治君
懇親会(3月26日)
 目黒雅叙園「舞扇」(目黒区下目黒)において日本鉄鋼協会と合同で開催した(参加者は296名、本会への申込者108名)。
   両会代表挨拶日本金属学会会長 森永正彦君
 日本鉄鋼協会会長 友野 宏君
   来賓挨拶武蔵工業大学学長 中村英夫君
   乾  杯帝京科学大学名誉教授、東京大学名誉教授 堂山昌男君
   司  会武蔵工業大学教授 高木研一君

学術講演会(3月26日~28日)
 講演数 公募シンポジウム講演8テーマ269題(基調講演36題、名誉員推戴記念講演1題含む)
一般講演704題(名誉員推戴記念講演1題、受賞記念講演12題、Young Leader Scholar講演2題含む)
ポスターセッション57題、共同セッション35題(金属学会申込14題)、材料戦略セッション2テーマ12題、学会賞1題、本多記念講演1題
 講演会場 23会場(共同セッション会場含む)

第10回ポスターセッション
  3月26日15:00~17:00の時間に14号館2階ロビーで57件のポスター内容・発表について審査が行われた。多くの聴講者が来場し、一般講演が終了した16時以降の会場は、特に熱気に溢れていた。翌27日「優秀ポスター賞」9名が決定し、受賞者を総合受付に掲示した。

金属学会・鉄鋼協会共同セッション
  ・「チタン・チタン合金」15題は3月28日に金属学会V会場で開催した。
・「マイクロ波応用プロセッシング」9題は3月27日に金属学会V会場で開催した。
・「超微細粒組織制御の基礎」11題は3月27日に鉄鋼協会第11会場(金属学会W会場)で開催した。


熱気溢れるポスター発表。

JIM/TMS Young Leader International Scholar Program
  若手研究者の活動の活性化とTMSとの国際交流促進を目的に2006年より設けられたJIM/TMS Young Leader International Scholar Programとして、TMSから派遣された代表者2名が一般講演の中でYoung Leader International Scholar講演発表後、座長より賞状が授与された。


左から TMS 代表 Dr. Gregory B. Thompson、梶原事務局長、
TMS 代表 Dr. Dallas R. Trinkle.

付設機器・カタログ等展示会(第24回)
  16社(機器展示13社、カタログ3社)から出展の協力を得た。展示会場の14号館が食堂兼会員休憩室であったため、多くの参加者が機器展示ブースへ足を運んでいるのが見受けられた。各社のご好意に感謝いたします。

託児室開設
  今回6回目となる託児室を開設した。託児室は3月27日の1日間の利用で、子供2名の利用があり支障なく終了した。

大会雑記
  武蔵工業大学の開催は1972年より36年ぶりに3回目となる開催であった。講演会場は3号館、6号館、7号館に分かれたが、建物が隣立していたため会場間の移動や運営がスムーズに行われた。会員休憩室(食堂)ではLAN(有線)接続が可能で専属のアルバイトを配置し、金属学会・鉄鋼協会それぞれに設けた専用のパスワードを入力することで利用できた。
当初の講演申込登録以後2件の欠講があり、最終講演件数は1,058件、参加者数は1,725名(一般1,125名,学生518名,相互聴講82名)であった。相互聴講利用者数は徐々に増えている。

武蔵工業大学教職員関係者の皆様にはお忙しい中を諸般にわたり終始万端のご配慮をいただき、ご協力に対し心から厚く御礼申し上げます。

2008年春期大会を振り返って

(武蔵工業大学工学部 平井昭司)

 2006年5月に2年後の春に武蔵工業大学で講演大会開催の打診を受けたとき、教室数が足りるだろうか、老朽化した教室で参加者に不満が残らないだろうか、金属学会と鉄鋼協会に平等な受付場所を設置出きるだろうかと懸念しましたが、1年前に応用物理学会が本学世田谷キャンパスで開催した実績があったので、何とか開催できるだろうという思いでお引き受けいたしました。
 私が両大会の現地の総責任者としておりましたが、会期半年前ぐらいから高木研一先生を先頭に同じ研究室の白木尚人准教授が精力的に学・協会事務局と大学事務局との連絡を密に行い、また、学内の学・協会に所属する先生方の協力を得て無事、会期を迎えることができました。
 今回は金属・鉄鋼の受付場所を建築学科棟の1階フロアーを二分して使用できたことで、参加者や事務局の連絡等に利便性が発揮され、また、空調の効いた部屋のため快適に受付業務を行うことができました。天候に恵まれ、25日から東京の温度は平年以上に上昇し、会期中に東京での桜の開花が満開になるほどでした。本キャンパスでも枝垂れ桜や染井桜が満開となり、多くの方々には満喫していただけたことと想像致します。参加者の多くの方々は、本学を訪れたことがはじめてかと思います。交通の便、駅からの遠さやキャンパスの狭さ、等々課題が多々あったかと思いますが、私の思っていた懸念は聞こえてこなく、払拭されました。ほっとしているところです。
 最後に、大会に関係した本学の同僚、大学の事務局、学・協会の事務局の皆様に感謝し、本学会がますます発展することを祈念して閉じさせていただきます。


桜の開花と重なった春期大会(図書館前入口)。

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