日本金属学会

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2025年春期講演大会公募シンポジウムテーマ要旨

2025年春期講演大会では、下記4テーマの公募シンポジウムを実施します。講演を申込む場合は、希望するシンポジウムを選択して申込下さい。

S1 材料機能特性のアーキテクチャー構築シンポジウム VI―マルチスケール構造制御による材料設計の新展開―

Architecture construction for functions and properties of materials VI―New frontier of multiscale structure control for materials design―

材料機能特性のアーキテクチャー研究会が春期講演大会に合わせて企画する公募シンポジウムの第VI弾である。結晶構造や格子欠陥から相界面を含む組織まで、マルチスケールにわたる材料の構造全体をアーキテクチャーとして捉えている。とくに格子欠陥と相界面は機能特性の発現原理と密接に関連し、これらの制御によって材料の機能と特性を最適化できることから、これまで企画した公募シンポジウムでは、構造用材料と機能性材料の分類や金属とセラミックスなど材料の枠組みを問わず、専門分野の垣根を越えて広く議論を展開してきた。研究会終了の総括とする今回、これまで同様に多種多様な材料を対象として、機能特性制御の最も重要な組織因子である格子欠陥と相界面に関する多彩な現象の類似と相違に着目し、アナロジーで体系化する切り口で多角的に議論することで、異なる専門分野にも共通する基礎学理の再認識と理解を深める機会とする。

テーマ責任者

(シンポジウムchair):東京科学大学物質理工学院材料系教授 木村 好里
シンポジウムco-chairs):足利大 小林 重昭、東北大 関戸 信彰、産総研 田中 孝治、熊本大 連川 貞弘、東工大 細田 秀樹、東北大 吉見 享祐

S2 微小領域の力学特性評価とマルチスケールモデリング

Nano-mechanical characterization and multiscale modeling

ナノインデンテーション法やTEM・SEMその場変形などの微小領域力学特性評価手法が発達し、様々な材料への応用が拡大している。測定機器の発展がめざましい一方、測定データの解析法や解釈には課題が多い。また、微小領域の力学挙動とマクロ特性との関係におけるマルチスケールモデリングも重要な課題である。本シンポジウムは、2019年より6年間にわたって進めてきた研究会「微小領域の力学特性評価とマルチスケールモデリング」を総括し、多様な材料を対象とする微小領域の力学特性を議論してそれらを素過程とするマクロスケールの機械的性質の発現機構について議論する。

テーマ責任者

(シンポジウムchair):物質・材料研究機構 構造材料研究センター長 大村 孝仁
シンポジウムco-chairs):NIMS 井 誠一郎、北科大 堀内 寿晃、北大 池田 賢一、日大 高木 秀有、NIMS 譯田 真人

S3 材料表面の化学 II―めっき・耐食性・耐酸化性・触媒研究の新展開―

Chemistry on Material Surfaces II: The-state-of-the-art research in plating, aqueous and high temperature corrosion,and photocatalysis

材料表面と溶液や気体などとの化学反応は、めっき、化成処理、腐食、高温酸化、触媒などの分野で重要な研究対象となっている。また、表面化学反応を積極的に利用したナノポーラス材料などの開発も活発化している。しかし、材料表面と溶液・気体との化学反応の本質にせまるには、その場解析が不可欠であるが空間・時間分解能や分析精度などには制約がある。さらに不均一反応であるため理論的な取り扱いも発展途上にある。反応起点や律速段階の学理の深化には課題が多く、関連分野の研究者および企業での開発者が一同に会して問題点を抽出・議論することが必要な時期にきている。本シンポジウムでは材料表面の化学に関して、主にめっき・触媒・耐食性・耐酸化性の分野から講演を募り、研究者間での意見・情報交換、討論を行う。

テーマ責任者

(シンポジウムchair):大阪大学 大学院工学研究科教授 土谷 博昭
シンポジウムco-chairs):NIMS 廣本 祥子、北大 上田 光敏、東北大 竹田 修、防衛大 田邉 豊和、阪大 森 浩亮

S4 特異反応場における時間/空間応答を利用した新奇材料構造創成 VII

Tailoring of novel-structured materials using spatio-tem-poral responses under exotic reaction fields VII

非平衡状態を利用したナノ・マイクロ組織を有する材料の開発や物性探索では、極限反応場や特殊環境下の非平衡励起状態、緩和過程に代表される時間変化を利用した*エキゾチックな*時間的・空間的応答の理解・制御が重要である。同趣旨にて開催した過去6回のシンポジウムでは2件の基調講演に加え、常に15件程度の一般講演があった。このように会員の興味が高いことを踏まえ、2025年春期講演大会でも継続開催する。基調講演に計算機を用いた非平衡反応プロセスの解析について発表して頂き、特異反応場での時間/空間応答を利用したナノ・マイクロ組織形成過程をキーワードとする一般講演も交えて新規材料開発に向けた課題などを討論する。

テーマ責任者

(シンポジウムchair):筑波大学数理物質系物質工学域准教授 谷本 久典
シンポジウムco-chairs):東北大 森戸 春彦、illumines 中村 貴宏、大阪公立大 堀 史説、東北大 田中 俊一郎、大阪公立大 岩瀬 彰宏

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