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• 女性も研究してるの？
• 女性も働いているの？

女性も働いているの？
株式会社UACJ　渡辺睦子さん

Q1．どんな仕事をしているのですか？

研究部門でアルミニウム缶の材料開発を行っています。主にアルミニウム板への塗装、ラミネート、下地処理といった表面処理に関わる開発を担当しています。また、開発だけでなく、工場で製造された製品に問題が発生した場合の調査や対策検討も大切な仕事です。

Q2．会社では毎日どのようなことをしていますか？

担当するテーマについて、実験や調査の内容を検討したり、出てきた結果の整理・解析を行っています。また、担当製品に関係する部門（製造、品質保証、営業など）との打合せもあります。

Q3．仕事をしていて楽しいことは？ つらいことは？

予想通りの結果が得られた時や、新たな発見があった場合ですかね。また新製品や改善提案が認められた時や、お客様の信頼を得られた時などは「楽しい」というよりも「嬉しい」という感じですね。逆にお客様に良い結果を報告できないときは悔しいです。つらいと思うのは、お客様であれ、社内であれ、コミュニケーションがうまく取れない時です。それは、認識のズレによることや、言葉の壁によることもあります。

Q4．会社に入った動機は何ですか？

大学で物性物理を専攻していたこともあってか、最終製品を製造するメーカーよりもいろいろな最終製品の元となる素材メーカーが面白そうと思ったからです。それから私の場合、勤務地（事業所所在地）もポイントでした。

Q5．子供の頃から材料に興味があったのですか？

子供の頃に興味があったのは算数や数学でした。高校で数式よりも物理現象を扱う方に興味が移り、更に量子物理や素粒子に惹かれていきました。マクロ的な材料というよりも、材料構成する原子よりも更に細かい、非常にミクロな世界に興味を持っていました。

Q6．大学では何を学んでいたのですが？ 学科は何ですか？ 選んだ理由はありますか？

高校では原子核や素粒子に興味を持ったこともあって、大学は理学部物理学科に進みました。しかし、大学に入ってから学んだことや先生方の影響もあって、素粒子よりも少しマクロな世界の電子の挙動を扱う理論物性物理学の研究室に入りました。

Q7．大学で学んだことは、仕事に役に立っていますか？

残念ながら、そのまま直接的には役に立つということはないです。しかし、関連する知識が役に立つこともありますし、仕事を進める上で特に実験・検証・考察等の訓練にはなったと思います（もちろん、入社してからの方が更に鍛えられます）。

Q8．他にも女性は働いていますか？ 女性が働きやすいですか？

割合としては少ないですが、働いています。技術系では研究部門が多く、その他品質保証部門や技術管理部門にもいます。キャリアパスは男女区別なく、用意されています。また、勤務地についても各家庭の事情に配慮し、柔軟に対応してもらえていると感じています。

Q9．仕事をする上で、女性であって良かったことや、困ったことはありますか？

良かったことでは、女性が少ない業界なので、顔を覚えてもらいやすいということがあります。困ったことですが、私自身は特にないです。周囲の方が戸惑いや迷惑に思ったこともあるのかもしれませんが、私は鈍感なので、気付いていないだけなのかもしれませんが・・・。

Q10．家庭を持っても働けますか？

もちろん働けます。ただ、家族や職場の理解と協力は不可欠です。そのためには、相手が協力してくれるのを受け身で待つだけでなく、自ら働きかけることや日頃の言動も重要だと思います。

Q11．仕事が終わった後や休日はどのように過ごしていますか？

平日はあまり時間が取れないこともあって、最低限の家事だけして、休日に溜まった家事を片付けています。また休日は、子供に手がかからなくなったので、時間があると録画したTV番組を見たり、本を読んだりして、まったりと過ごしています。

最後に、高校生へのメッセージがあったらお願いします。

高校ではいろいろな科目を学習しますが、それぞれ単独の科目で世界が完結しているということはなく、いろいろなところで関連しています。その関連性に気づくと断片的だった知識、情報も理解もしやすくなるし、勉強も楽しくなると思います。また、将来専門外のことに携わることになった場合も、高校で学んだことが基礎知識としてとても役に立ちます。ということで、「こんなこと勉強したって将来使うことなんてない」なんて思わず、どの科目も社会生活と結びついているという観点で勉強に取り組むといいかなと思います。